カツカツな女
ちっちゃいころ憧れてた女性像があってね。
長い髪をなびかせて、肩には小さなショルダーバッグ、タイトなスカートに、高いピンヒールでカツカツ言わせながら街中を颯爽と歩く女性。カツカツな女。
これは絶対モテると思ったよね。
すれ違う男性全員を虜にして、あんな女性とチョメチョメできたら、、、なんて舌なめずりしてる感じ。
しかも、自分も大きくなったら自然にそうなるんだと信じて疑わなかった。ちっちゃいころはね、ほら、近所のおばちゃんとか、この子は大きくなったら美人になるわーとか微塵も思っていない事をサラッと発射しちゃうでしょ。それが将来どれだけの子どもの心を傷つける事になるかわかってほしいもんだね、ほんと。
では、数十年たった現在の私をご覧下さい。
長い髪をなびかせて→天パでなびくどころか動くたびに絡まりまくって、鳥の巣が形成されていきます。
肩には小さなショルダーバッグ→肩が成長し過ぎて、小さなショルダーバッグどころではすみません。
タイトなスカート→唯一無理したら叶えなれる。ただし、お腹の出っ張りが気になって常にお腹を引っ込めておかないとダメという拷問。
高いピンヒール→履ける、が、数歩歩いたら必ず足をくじく。膝もカクカクなる。カツカツじゃなくてカクカク。
お判り頂けましたでしょうか?
私の憧れの女性にはひとつもなれなかった上に、憧れたくない女性にランクインしてるありさま。
昔大人になったら綺麗になると言ったおばちゃんは、のちのち詐欺罪で訴えようと思います。
こっちはねぇ、もう女としての先が長くないし、賞味期限も近づいてるのよ。メンズは寄ってくるどころか、ダッシュで逃げるのよ。そんなサバイバルの中で、なんとか1匹だけでもいいから捕まえようと、なりふり構わずバトルしてるのよ。
本当にもうね、恋愛も仕事も私生活もカツカツなのよっ!!!!
あ、私カツカツな女だ。