ファストフード
大好きなのよ、異物が入ってても、体に悪くても、もうどうにもとまらない。
混んでるときに注文を迷ってたら、後ろの人の無言のプレッシャーを感じる時とか、エスサイズっていったつもりがエムサイズで出てきたりとか、そういうの全部含めて好き。
席同士の距離も近くて、イケメンが近くに座った時には昇天できる。まぁ、私の隣はなぜか空席になることが多いんだけどさ。だから私はあえて誰かの隣に座る。そういうとこはグイグイ攻めちゃう。
それに注文してから出てくるまでのスピードのはやいこと。まぁ、その分盛りつけはね、はっきり言って崩壊後のジェンガみたなこともあるけど、お腹の中に入ってしまえば一緒。
出てくるスピードに比例するように、みんなの食べるスピードのはやいこと。特にサラリーマンは、丼を飲むっていう特殊な能力を授けられてるんじゃないかって思う。
そんな中、私は時間をかけて、骨の髄まで味わい尽くす。ご飯粒ひとつ、マヨネーズ1滴たりとも残さない。店員の食ったら出て行きやがれ、ごるぁという無言の重圧にも耐えながら、私は頑なに自分のペースを守る。
毎日食べるのは嫌だけど、ふとした瞬間に欲しくなるようなそんな存在。しかもそんな時に身近にいてくれる。
これって私の理想の恋人像にかなり近い。理想がファストフードってどうか思うけど、そうなんだから仕方がない。ファストフードには中毒性があるっていうけど、かなり納得できる。
ファストフードさえもそんな力を持ってるのに、私といったら、このごに及んで中毒性一切なし。1回味わったらもういいかって簡単に見捨てられるし。
まぁ、そんなんで今日まで生きてきちゃった訳だけど、もうそろそろ高級旅館路線にいかないと、、、と思いつつ、油ギトギトで濃い味付けのヤツはやっぱりやめられない。