ファストフード

大好きなのよ、異物が入ってても、体に悪くても、もうどうにもとまらない。

混んでるときに注文を迷ってたら、後ろの人の無言のプレッシャーを感じる時とか、エスサイズっていったつもりがエムサイズで出てきたりとか、そういうの全部含めて好き。

席同士の距離も近くて、イケメンが近くに座った時には昇天できる。まぁ、私の隣はなぜか空席になることが多いんだけどさ。だから私はあえて誰かの隣に座る。そういうとこはグイグイ攻めちゃう。

それに注文してから出てくるまでのスピードのはやいこと。まぁ、その分盛りつけはね、はっきり言って崩壊後のジェンガみたなこともあるけど、お腹の中に入ってしまえば一緒。

出てくるスピードに比例するように、みんなの食べるスピードのはやいこと。特にサラリーマンは、丼を飲むっていう特殊な能力を授けられてるんじゃないかって思う。

そんな中、私は時間をかけて、骨の髄まで味わい尽くす。ご飯粒ひとつ、マヨネーズ1滴たりとも残さない。店員の食ったら出て行きやがれ、ごるぁという無言の重圧にも耐えながら、私は頑なに自分のペースを守る。

毎日食べるのは嫌だけど、ふとした瞬間に欲しくなるようなそんな存在。しかもそんな時に身近にいてくれる。

これって私の理想の恋人像にかなり近い。理想がファストフードってどうか思うけど、そうなんだから仕方がない。ファストフードには中毒性があるっていうけど、かなり納得できる。

ファストフードさえもそんな力を持ってるのに、私といったら、このごに及んで中毒性一切なし。1回味わったらもういいかって簡単に見捨てられるし。

まぁ、そんなんで今日まで生きてきちゃった訳だけど、もうそろそろ高級旅館路線にいかないと、、、と思いつつ、油ギトギトで濃い味付けのヤツはやっぱりやめられない。

食わぬ

人生で何百回目からのダイエットをふとしようと思い立って、月曜日からしてるんだけど、2日目ですでに道に落ちてる犬の◯がチョコレートに見えて思わず拾いそうになっちゃってるよね。

世界中にはさぁ、食べるものが全然なくてお腹が空いても、一生懸命生きてる人もいるのに、なんなのこのザマ。

たるみきった二の腕、腹、太もも。走ろうものなら、私にまとわりついてる脂肪たちがブルンブルン揺れて己の存在を主張してくるよね。私こんなとこにもついてるのーって。

分かってる、分かってるのよ。

これじゃあダメだって事は。仕事してても夕ご飯の事しか頭にないし、優しいキスをしてくれる人もいないから、常に口が寂しい。

筋肉なんてものははるか昔に置いてきてしまってるし、体もカッチカチ。だからダンス系のダイエットで、カッコよくTRFになろうとしたら、気持ち悪くクネクネ動くマネキンみたいにしかならなかった。

もうね、サムもびっくりよ。

だいたいさ、仕事してそのあとデートとかルンルンな予定があったら、夕ご飯なんて余計なこと考えずに済むわけよ。大好きな人への想いで胸もお腹もいっぱいになるはずだし。

でも私を待ってるのはクソ暑い空っぽの部屋。そりぁやけ食いでもしないと気分がおさまらんわって事で、毎日毎日豪快な男めしをかきこんでた。

で、ふとした瞬間に我に返って思う。これはマズイと。このままだと、養豚場に送られてしまうと。

そうやってダイエットを始める訳だけど、やっぱり今まで鍛えに鍛えた私の胃袋が許さず、ふりだしに戻る、いや、ちょっと戻りすぎちゃってる。

それを数え切れないほど繰り返し、今日のこの日を迎えた私。きっと痩せたらカッコいい彼氏もできるし、彼氏すらすっとばして、玉の輿にのれちゃったりするかもしれないし、そんな日がやってくるまで私は食わぬ。

さっき気が狂いそうになって、お好み焼き作ったけど食わぬ。

トラップ

突然だけどさ、私は目が悪い。

そりゃあもう裸眼なんかで過ごしたら、人の顔すら見分けられなくて、全然知らない人に知り合いのノリでマシンガントークしちゃったり、おばあちゃん並みに少しの段差でコケるわけ。

裸眼で過ごしたら、3日くらいで瀕死の状態になれる自信がある。いや、1日くらいで不審者がいるって完全に通報されちゃうよね。

そんな私の必須アイテムは、眼鏡かコンタクト。家では眼鏡。仕事はコンタクト。もうね、24時間目が要介護状態。

朝起きたらまずするのは眼鏡を探すこと。これをかけなきゃ1日が始まんない。で、今日は眼鏡がご機嫌ななめなのか、眼鏡が見つからない。私に嫌気がさしたのか、雲隠れ。

そりゃあ、たまには荒っぽく扱ったりしたこともあったけどさ、直接愛してるっていうのは恥ずかっただけだから、出ておいで、マイ眼鏡。なんて、気持ち悪い事を言いながら探すも出て来ず。

そんなしょうもない事をしてたら、出勤時間が迫ってきたから、仕方なく用意をはじめる。コンタクトはあんまり好きじゃないから、いつも始業直前のギリギリにしかつけない。

たまにはこのぼやっとした世界で過ごしてみるのも悪くない。

で、すごく久しぶりに裸眼で通勤わけ。朝の通勤電車は混んでて、今朝もまた大きな駅で満員に。そんななか、ついに来た気がした。私が待ち望んだ王子様ってヤツが。

たくさんの人に押されて私の前に立ったその男性はスタイル良し、服のセンスよし、いかにもできる男って感じのメンズ。

もうね、わざと私の前に立ったとしか思えないよね。他にも女性はたくさんいるのに、おっとっとーってな感じでわざとらしく私の前に来たもんね。

これはもういくしかないっしょ。膝と膝がたまにぶつかったりしちゃって、なかなかいい雰囲気。こんなドラマチックな出会いなんて滅多にな

い。朝の7時前からテンションMAXな私。

もっともっとあなたを知りたくて、眼鏡をおもむろにかける私、、、。さぁ、あなた、私にその姿をちゃんと見せてちょうだい。

眼鏡をまとった私が見たのは、、、。

ダボダボのスボンとしわくちゃのワイシャツ。私の前にやってきたのは毎日の仕事に疲れきって、私をお姫様抱っこもできそうにないか弱い王子様。

私は一筋の涙とともにそっと眼鏡を外すのでした。

裸眼は詐欺写並みに補正がかかるので、皆さんもお気をつけ下さい。

七変化

やっと戦いが終わった。

少し前まで私の家の冷凍庫がモロッコインゲンに支配されてた。冷凍庫を開けたら広がる緑。申し訳なさそうに隅に追いやられてる私の好きなアイス。

今まで見て見ぬふりしてたんだけど、いや、急に違う家の冷凍庫にテレポーテーションしちゃったりしないかなとか期待してたってのもあるんだけど、一向に幅をきかしたままなわけ。

このままだとうちの冷凍庫の中の居心地が良すぎて繁殖とかはじめちゃったりするんじゃないかと一抹の不安を覚えて、ともかくインゲン様をがっさり取り出して、おっきな鍋で塩茹で。

で、数分後ゆであがって、より鮮やかな緑をまとったインゲン様が私を見つめる。さぁ、これからどうしてくれる。変なことしたら承知しないよ。

頭の中でシュミレーションする。

一部は炊き込みご飯に、一部は胡麻和えに、一部は豚肉と炒めるか、、、。そりぁ、もう七変化どころか百変化ぐらいインゲン様が色んなものに変身してたよね。こんなに次から次へ出てくるなんて天才かもしれない。

しばらく己に寄ったあと、頭の中のものを現実にするために準備をはじめたんだけどさ、なんていうか、、、材料がなさすぎる。

インゲン様は大量にあるんだけどさ、私の家の冷蔵庫が貧弱すぎる。買い物いくのなんて、妄想デートしてたら、すっかり忘れてたし、仕事帰りに買ってきてと頼める旦那もいない。

この絶望的な冷蔵庫を前に、もういちどインゲン様を振り返る。なんとかしてあげないと、、、。

数分後涙をながしながら、塩茹でインゲン様を冷蔵庫にそっとしまう私。貧弱な冷蔵庫に緑の山ができて、冷蔵庫も心なしか嬉しそうだ。

私は静かにお湯を沸かしてカップラーメンを食べました。

ちなみに明日は3食ともインゲン様の予定です。草食動物並みにガツガツ喰らいたいと思います。そうしないと、インゲン様に恨まれそうなので。

ポッカリ空いた冷凍庫の隙間は、まさに今の私の心みたい。満たされぬこの思い。だれかに埋めてほしい。溢れてもいいから。

こんなことをしてたのが数時間前、。そして数分前、実家からインゲンを送るというメールが来て、数時間前の満たされたいという私の願望が無事叶いそう。

まぁ、なんていうか、もうインゲンにしか好かれない気がするよね。

では、サヨウナラ。

死して屍拾うものなし

一部過激な内容なので、読みなくない人はここでストップ。健全なサイトにご移動下さい。

いやー、今月も盛大にやって来ましたよ。月に1度の女の子の祭りが。あ、汚い話するなって？下品だって？まぁ、、、するけどね。汚いのも下品なのも歴が長いからそんなの屁でもないわけですよ。

しっかし、待ってましたと言わんばかりに、律儀にいらっしゃるもので。約束を破る男は大っ嫌いだけど、貴方はたまには約束やぶっていいのよ？

今月は面倒いからいいやとかなって、え、もしかして妊娠したかも？みたいなドキドキ感とか味わわせてくれてもいいのにさ。まぁ、そんなこと地球がひっくり返っても起こり得ない訳だけども。

なんか人体っていうか、女性の体の不思議っていうか、何故に神様はこんな仕組みにしてしまったのか。しかも月1。なんか年1とか0のつく年とか他にも選択肢はいっぱいあるのに、何故か月1。

女性として完熟した証とも言うけど、完熟したってだれも食べてくれなかったら、腐敗するのみなんですけど。しかも私今そのぎりっぎりのところにいるんですけど。

で、何が言いたいかというと、絶不調な訳ですよ。イライラとモヤモヤとグズグズがノンストップ。さらに痛みと痒みのダブルパンチ。

これでもかってくらいに叩きのめされてる訳で、1ミリ足りとも動く気にはなれず。このまま駅前に行ったら新種の銅像と間違われるくらいビタ一文動かずに、今日を過ごしてる。

なんていうかさー、モテないわ、苦しわ、辛いわで、このまま昇天してしまいそうなんだけど、このまま昇天したって、誰かに気付いてもらえる自信が全くないから、息だけはするのを忘れないように気をつけてる。

死して屍拾うものなし。

短めだけど、最高に絶不調なので、サヨウナラ。

ご利益

現実逃避の2日目。

朝から富士山を見ながら、セレブな朝食。普段健康なんて全く皆無な朝食ライフを送ってるから、いちいち全部に感動するよね。キッチンにいる背の高い帽子をかぶったコックさんにハートを打ち抜かれちゃってるよね。笑顔でオムレツとか渡されたら、君のために作ったよって言われてるとしか思えないし。

そのあとは、ロープウェイへ久能山へ。かの有名な家康様が眠られている神廟もあります。どうやら、家康様が死んだらここに埋めてくれと熱望したそうな。道中、家康様の手形があって重ねてみたら、私の方が大きでやんの。

まぁ、昔っから手と態度だけは大きいのがウリだったけどさ、天下の家康越えをここで出来るとは。あ、あと身長は155㎝だったみたいで、こちらも家康越え。

財布の中の小銭を全部に賽銭箱にぶち込んで、手のひらが削れるぐらいお願いしまくったから、きっと神様がイケメンを私にプレゼントしてくれるはず。

そのあとはまた漁港へ。焼津の方へ。地の店で焼き魚定食食べたけど、これまたうんまいの。焼きたてアツアツ、溢れ出す魚油。もうね、女捨ててガッツいたよね。

そのあとは、市場へお買い物。

あるお店で、お兄ちゃんの激しいナンパにあって、勧められるがままに干物を購入。いくら私が美人だからって、そんなに必死で引き止めなくてもいいのにとか勝手に妄想しちゃってたけどね。

帰ってからふと考えてみたら、お賽銭の額とおまけしてもらった額がほぼ同額で、ご利益はイケメンじゃなくて、魚だった事に気付いて愕然としてる今日。

現実逃避はこうして幕を閉じたけど、またいつか逃亡をしてやります。

魚

現実逃避の1日目。

どこに逃避してたかっていうと静岡県あたりにね、ブイブイーっとお車でね、運んでもらいました。万年助手席のペーパーゴールドドライバーの私。

何と言ってもまず拝んだのは世界遺産にもなっちゃってるヤツの姿。堂々の日本一にランクインの富士山。ヘタレな私は登るという発想は全くなく外から眺める事に。でもさ、ぶっちゃけさ、富士山ってさ、登るより外から眺めた方が綺麗だったりすると思っちゃったり。

あ、今全国の登山ファンを的に回しちゃった感じ？

で、どこで眺めてたかというと、田貫湖っていうキャンプもできる湖。チャリなら20分くらいで湖1周できちゃう。天気も良くてチャリで風を切って走るのが気持ちいい。チャリなんてしばらく乗ってなかったけど、以外と乗りこなせちゃうもんだね。

いやー、景色も最高。空気も最高。最高尽くしで、昇天しちゃうね。と調子に乗って進んでたら、強風でオネーさんたちが飛ばしてしまったテントに思いっきり突っ込むっていう失態を犯したところで、田貫湖終了。

そのあとは沼津港と由比港へ。

私何を隠そう魚が大好きでして。肉は愛してますが、魚も捨てがたい訳で。私のお腹の中に収まったのはお刺身定食に桜エビのかき揚げと桜エビドーナツ。そして試食爆食。

海見ながら新鮮な魚を食べるってそれだけで、美味しさ倍。もう、普段は見られない海に鼻息荒く大興奮。

イケメンと食事をしたら、マクドナルドでも高級料理にきっとなる。そう確信をした瞬間でもありました。

さすが漁港だけあって、魚がやっすい。スーパーで売ってるより大きい魚なのにかなりのプライスダウン。私に全てを見てって言わんばかりにぱっかぁと身を開いてアピールしてやつもいてさ、その子をそこに置いて来てしまったのは今でも後ろ髪を引かれる思いです。

富士山と漁港でお腹いっぱいになったあとは宿へ。日本平にあるホテル。これがまた富士山が一望できるすんばらしいホテルで、ちびりそうになったよね。

ホテルのケーキってのは、びっくりするほど美味しくて、おかわりを断腸の思いで我慢しました。

まぁ、そのあと部屋に帰ろうとしたら、自分の部屋がわかんなくなって、たどり着くまで5部屋くらいにカードキーに拒否されてたけどね。拒否されるのは慣れてるから、ぜっんぜん気にしてませんけどねっ。

あ、カードキーは部屋番号が書いてない事があるから、みなさん要注意ですよ。自分の部屋が分からなくなるっていう辱めを静かに受ける事になるからね。

あまりの寝心地のいいベッドに、睡眠を貪った1日目。

また2日目は明日に。

以上生存報告でした。